【特別寄稿】老師盃Vol.2|エントリー奮闘と大会当日の全記録

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【特別寄稿】

この記事は、老師様よりモルハブにお寄せいただいた寄稿原稿をもとに掲載しています。モルハブ編集部は誤字脱字・体裁のみ調整し、内容は寄稿者の視点・表現を尊重しています。

全4回にわたり、2026年2月23日に兵庫県川西市・モルックドームで開催された「老師盃」の全貌をお届けします。

Vol.2では、エントリー受付から始まった想定外の苦戦と葛藤、そして参加者のために準備した数々のおもてなし、レギュレーション詳細、大会当日の盛り上がりと参加者アンケート結果をお届けします。

目次

老師盃エントリーの苦戦

エントリーを受け付ける時点で、満枠の48までは及ばずとも半数程度はスムーズに埋まるだろうという驕りがあった。これは年末年始に会ったモルッカーからの老師盃に対する印象が好評に好評で、当初は考えもしなかった遠方枠にも需要があると感じこれを急遽追加したほどだった。また、同日開催のAnkka杯は団体戦で1チーム3〜4人を40チーム集めるというものだったことから、少なくとも120名が必要だと思えば個人戦のこちらの方が参加の難易度は低いものだったからだ。しかしながら———

しかしその後、関東にて大型大会挑龍戦の同日開催が告知。この告知日は老師盃の一般枠募集開始日だったが、当日の終わりまでの老師盃申し込み数は8程度と低調だったこともあり、断腸の思いで遠方から参加と申し込んでくれた方へ個別に「想定よりも老師盃エントリー数が少なくて関西の強い人との試合も出来ない可能性がある、レギュレーションも参加人数次第の調整となってしまう可能性もあるのだけど大丈夫か?挑龍戦みたいな大きな大会もあるのでそちらに振り替えたい思いがあるなら尊重します!」と連絡を取った。
これは“遠征するからには大きな大会に出たい”という自分自身の経験からきたもので、また主催者が団体ではなく個人なことから断りにくさもあるのでは?と感じたからだ。内心は一人もキャンセルなど出てほしくはなかったが、ここからエントリー数を伸ばせる爆発的な起爆剤もなかったし、悩みながらの参加をさせないこと、そして直前キャンセルの発生等で参加者全体に対しても迷惑をかけないよう配慮をした結果だった。

先輩の言葉

『大会運営の有難みは大会を運営してみないと分からない』

大会をやると思わなければ、公言して形にしていかなかったなら、こんなに悩み苦しむことなどなかったのにと酷く後悔した。世の中で大会を主催している人も、やや内容は違うとは思えど同じような悩みを抱えているのだろうと思うと頭が下がる思いだ。
(実際はそんな不安など気にもせずしれっとやれてる人もいるんだろうけど、参加者満足度みたいなものがどうしても気になってしまう自分にはそうもいかないだろうなぁ。。。)

結果として辞退者は発生し全体エントリー数はさらに減ることとなったが、この事態を受けてドームスタッフや大会主催経験者がサポートや相談を受け持ってくれたおかげでメンタル的にはどうにか保たれた。想定を大きく下回る参加者数の少なさ(といっても自分が過度に期待を持っていただけなのだが)から大会の存続を悩んだが、それでも参加すると言ってくれた人のためやれる限りのことはやろうと自分を奮い立たせた。

最終的には大会前日までエントリーフォームを開放し、レギュレーションは最終参加人数確定後に告知した。

日付 老師盃 Ankka杯 挑龍戦
12/20 📢 大会告知!
12/26 🦆 大会告知!
1/4 📋 レギュレーション告知
(結果としてこのレギュでは実施出来ず)
1/5 🚀 遠方枠 受付開始
1/6 🐉 大会告知!
1/9 🎟️ 一般枠 募集開始日 ✍️ 募集開始
1/23 🔥 募集開始→即日完売
1/26 🍲 当日企画匂わせ
1/31 🎁 参加賞① 告知
2/7 🎁 参加賞② 告知
2/15 🤝 協賛告知
2/23 🏆 大会実施日! 🏆 大会実施日! 🏆 大会実施日!

老師盃の充実策

参加賞として“老師杯”を準備。大会名の老師盃の”盃”はお酒をグイっといくような平ための器のイメージだが、同音で合わせた杯は文字通り木製のものでなんか使いやすいものをというコンセプトから茶碗を用意し、底面には老師杯特製焼印を押印。準備段階ではmax48杯必要と見込んでいたことから、刻印するよりも焼印の型を購入し自分で押印した方が単価が安いと考えた。(結果として焼ムラも出てしまったので少量あれば刻印を依託する方が良かったかも)

老師杯 焼印入り茶碗 参加賞
参加賞「老師杯」焼印入り茶碗

また、別のノベルティとして“老師箸”を準備。結果として廃案とはなったが大会の優勝者・決勝進出者を予想する予想大会を現地・Web上で実施しようと考えていたため、サイズの小さい箸は郵送向きなためその賞品として準備していた。最終的には参加者数が十分ではなかったことから実施ごと見送ったためこちらも参加賞として配布。予想大会では競馬の出馬表をモルッカー版に置き換えて戦績の公示・有識者の予想・予想家コラム等も考えていたのですがこれは実現せず。。。

老師盃 参加賞 老師箸
参加賞「老師箸」

参加賞については“老師盃”の音からもじることを前提に準備を行ったことでどの賞品にするかをさほど迷うことなく選定できた。奇しくも杯と箸という音の相性も良い2つがあったことで親和性も強かった。第3の案として”老師公”(老師ハム)というハムの詰め合わせも考えていたが、ある程度冷蔵での保管が必要となってくるため遠方者が勝ち取った場合に持ち帰りが難しいことから見送った。まぁ杯や箸に比べるとパンチも弱いので無いくらいで丁度よかったか。。笑

協賛としてぴよ工房から老師盃特製アクリルキーホルダー(今年の干支の馬入り!)を頂戴し、こちらは上位3名の方への賞品としました。大会運営のノウハウ積み重ねまくり・オリジナル性の高い賞品を作成可能の素晴らしい存在です。
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老師盃特製アクリルキーホルダー(ぴよ工房)
協賛品:老師盃特製アクリルキーホルダー(ぴよ工房)

老師盃レギュレーション

参加者:全12名 計6コート使用

午前予選 10:00〜12:00

6人×2組 トランプで組分け
2人対戦・表裏計25分・10ターン制限の総当たり(1グループあたり全15試合)
勝ったら1p 5,6ターンでの上がり+0.7p,+0.6p
引分(同点)は両者0.5p
★老師チャンスでの上がり+1p(後述 名称のみ事前告知し内容は当日発表)
合計ポイントで順位付け ポイント同点はドーム内ゲームで順位決定

午後予選 13:00〜13:40

午前予選の順位順で組分け
Group1(1位,8位,9位) Group2(2位,7位,10位) Group3(3位,6位,11位) Group4(4位,5位,12位)に組分け
3人対戦・2先時間制限なし・12ターン制限
投げ順は午前予選順位順、★での上がりは次セット投げ順1番手に繰り上げ

(例:1セット目1→8→9、 1位が老師チャンス成功で上がり(既に1番手のため繰上り無し)
2セット目1→8→9、 9位が老師チャンス成功で上がり
3セット目9→1→8、 8位が通常の上がり
4セット目9→1→8、 9位が通常の上がり⇒9位が勝ち抜け)

4名勝ち上がり 敗者8名は❶へ

準決勝 13:50〜14:20

2人対戦・2先・ターン制限無し1投1分
投げ順は午前予選順・3セット目は2セット分の合計点数高い方が先行
Group1勝ち上がり 対 Group4勝ち上がり
Group2勝ち上がり 対 Group3勝ち上がり

❶準決勝終わるまで時間制限4ソロ1先×2コート
投げ順は午前予選順 勝者に粗品

3位決定戦 14:20〜

2ソロ1先無制限 投げ順午前予選順

決勝 14:30〜

2ソロ2先無制限 投げ順は午前予選順・3セット目は2セット分の合計点数高い方が先行


表彰対象は1〜3位

  • ①優勝者贈呈品(老師盃・キーホルダー・米・フィナンシェ詰め合わせ)
  • ②2位贈呈品(キーホルダー・米・1日券)
  • ③3位贈呈品(キーホルダー・1日券)
  • ④参加者全員に参加賞を受付時に贈呈(老師杯・老師箸・フィナンシェ×1)
  • ⑤老師チャンス突破者(フルーツ大福)

じゃんけん大会では余ったフルーツ大福を頒布

★老師チャンスとは

午前予選9m・午後予選8mに白線を引き、線よりも後ろのスキットルの①単品②上がり目③直当てで倒した際に成功。(オンラインのスキットルはチャンス対象)

  • 老師チャンス発生時は投擲者から声高らかに「老師チャンス!」と宣言してもらう
  • 合否は老師が目視で行い合否の赤白旗を上げる
  • 他スキットル巻き込み上がり・別スキットル直当て的中・手前ワンバンや転がしは不可扱いで通常の上がりとして取り扱う
  • 大会中は何度でも挑戦可

老師盃当日の盛り上がり

私自身が中心となってナンボの大会だったため、普段とは違う異空間を演出すべくまず何よりもという強い気持ちで全力で老師をやり切りました

老師盃 当日の様子
大会当日の老師盃の様子

肖像画もドーム様に作ってもらいました。

大会独自性の基となった老師チャンスは大きな盛り上がりを見せました。ドームは敷かれている砂が少なく路盤むき出しのような地面のため所謂”転がし”が行いやすく、少し単調な試合となりがちでした。ここで遠投直当て上がりに価値を出すエッセンスを足したのですが、2~3投目に自身の上がり目を事前に飛ばしておく→上がり目で回収という戦いパターンが生まれ、普段とは異なる展開が見られました。

また、予選を経ての同点者にはモルックドーム内の常設ゲームで順位決定戦を行ってもらいました。2時間以上に渡る予選を終えて同点ならばモルックの実力的には五分同然なので、モルックではない何かで順位決めした方がマンネリ化しないのではと考えました。これもなぜか好評で、昼休み前のゲーム順位決定戦すらひと盛り上がりした上に昼休み中もゲーム練習に励む者もいるなどこれまた良いエッセンスになった気がしています。

モルックドーム常設ゲーム ライトスネーク
ドーム内常設ゲーム「ライトスネーク」左右手でのコントロールによってボールを上まで上げていくアトラクション。モルックに必要な集中力を養える(ドームスタッフ談)

老師盃終了後の満足度調査結果

最終的に参加者12名全員から無記名で回答をいただきました。

老師盃 満足度アンケート結果
老師盃 参加者満足度調査結果
老師盃 満足度アンケート結果2
老師盃 参加者満足度調査 詳細

主催者から直接のアンケート依頼ということで多少の忖度はあるでしょうが概ね良い評価を得られたのは正直かなりほっとしました。

エントリー代に対する評価点が全体満足度を上回った結果は、参加賞等を充実させたことが大きいと思っています。この補填は大会告知後からでも協賛者の存在があったこと・参加者数の減少で予算確保出来たことで(皮肉にも)助けられました。

★レギュレーションはどうでしたか?(自由記述)

(老師の考えとして、予選を長時間やってもその後のトーナメントへの反映度が少ない大会が多いなと思っていたので、敢えて予選上位が特に優遇されるレギュレーションを中心とした上でそれを覆せる逆転要素も足すことを意識しました。)

  • ○老師チャンスが良かった。(4票)
  • ○予選上位者が優遇されるのはとても良かった。あのくらいの上位優遇でも全然良い。(2票)
  • ○予選で下位でも決勝まで試合できる可能性のある仕組みは良かった。(2票)
  • ×予選順位で有利不利を付けるのは良いが優遇し過ぎな気も。決勝くらいは予選順位関係なしでもよかったのでは。

レギュレーションに対し好評な意見が多かった一方で、予選上位者優遇の項に関する意見も一定数見られました。これは予選試合数を更に増やす(今回はひとり当たり10セット)ことから始める他、実際に予選上位となった人の意見を取り入れて優遇条件を少しマイルドにすることを意識してもよいのかもしれません。

★ここはこうした方が!と思った点があれば教えてください!

  • 老師チャンスは遠投直当てではなく別のバリエーションがあっても良かったかも。(2票)
  • 決勝戦は通常の投げ順の方が良かったのでは。
  • 勝ち点が複数種あるため点数が細かくなり分かり辛かった。
  • 別コートでの老師チャンス判定待ちのために自コートの試合が中断していたのは勿体なかった。
  • 予選時は後攻で老師チャンス成功ならもう1pt加点でも良いと感じた。

勝点についてはスコアシートへ記載しておき分かりやすくすべきでしたが、エントリーを大会前日まで伸ばしたことによりレギュレーションも前日確定となり、そこをシートの事前準備で補完できなかったことは悔やまれます。

老師チャンスは会場全体の盛り上がり性を重視しましたが、後で申告してもらう形でもよかったかもしれません。(それか判定員を増やすかですね。)

★大会の良かった部分教えて!

  • 景品と参加賞他の還元度が高くて良かった。(6票)
  • 老師チャンスが良かった。(5票)
  • 運営のホスピタリティが高かった。(2票)
  • 予選上位が優遇される仕組みが良かった。

レギュレーション面での回答と被る部分も多いですが、概ね好評な意見が多かったことはホッとしました。こういった意見は本当に嬉しいので、老師盃のようにアンケートを行っていない大会でも主催者にフィードバックを伝えていただければ励みになると思います。

大会アンケートから考える老師盃での出来事の振り返り

次回の寄稿内で『モルック大会アンケート』の集計結果まとめを考察します。その中に盛り込んだ質問のうち、老師盃の振り返りとして意見を募りたかった項目についても盛り込みましたので、この場で振り返ります。

★アンケート作成者は2/23に兵庫県にて主催モルック大会を実施しました。
「この大会に参加しなかった/出来なかった理由を教えてください!」

老師盃 不参加理由アンケート円グラフ
老師盃に参加しなかった・出来なかった理由(アンケート集計)

これは私の回答設定が良くなかった部分もあって、”そもそも存在を知らなかった”をチェックした上で更に別の理由にも選択を入れてしまった人が一定数いたのですが、これは『老師盃の存在をこのアンケート上で知った』上で客観的な視点から別回答を選んでしまっているため、個別の回答から類推し再度集計し直します。

集計し直した結果がこちら(”そもそも存在を知らなかった”を回答した人のその他の回答は無回答扱いとして除した)

老師盃 不参加理由 集計修正版
集計修正後のアンケート結果

『立地』が最多票となりました。モルックドームは駅近の会場ではないため自ずとこの票は多くなるものと思われますが、今回は全国的に回答を貰っていることから、会場が駅から遠いどころではなく関東などその他地域からの得票が伸びてしまったと思われます。居住地が関西かそれ以外かだけでも回答してもらったほうがよかったかもしれませんね。

二番手は”そもそも存在を知らなかった”が獲得。大会告知も本アンケートもXを主戦場で拡散されていましたので、アンケートは行き届いたけど大会告知(多い投稿では延べ2.5万回表示)は届かなかった、というのは少し考えづらいです。実際のところは”告知ポスト自体は表示されたものの印象に残り辛く参加か否かの判断材料として取り扱ってもらえるまでに至らなかった”のではないでしょうか。より伝わりやすいフライヤーの作成をはじめとして、どのような告知・拡散がより良いのか?という点については次回の寄稿にて考察します。

★参加するか悩んでいた大会が定員の半分程度にしか達していないと知りました。
「この大会への参加はためらいますか?」

アンケート 定員半分大会への参加意欲
参加者数が定員の半分の大会へ参加するか(アンケート)

これは老師盃にてまさに起きていた状況でした。結果として私は参加者数が著しく少ない旨を正直に陳情するような形で募集告知を行ったのですが、このやり方があっていたのか答え合わせをしたい部分でした。

集計結果としては“特に気にする要素ではない”という回答が多数派となりました。(集客で苦労していた私への情け的な回答も一定数あるとは思いますが、半数を超えている事実は大きいですね)

そもそも参加しようか悩むほどにまで大会の地位を持っていけているのであれば、参加者数が集まっていない旨を大っぴらにして募集を”何度も”かけ続けてもさほどエントリー数の減少には寄与しないと思われるので、引け目なく積極的な広報をひたすら続けていくことには集客上十分価値があると思われます。しかしながら、大会そのものへのネガティブな印象のひとつになり得ることは事実ですので、主催者が前向きに取り組み続けている姿勢を見せることや、早々にエントリーを締め切らない等の工夫は必要と思われます。

大会使用物品のリンク先まとめ

使用しての実感は老師へ個別にお問い合わせください

次稿予告:モルック大会に関するアンケートの実施

大会終了後、老師盃での自分のやり方の答え合わせをしたかったのと、そもそも大会運営に関する手引きがなく苦労したことからその手のモノがあった方がより良いだろうという気持ちが芽生え、意見を収拾したくなりました。老師盃当日にモルックドームにいた人へのヒアリングを進めつつ設問を作成、2月25日〜3月4日までの期間においてアンケートフォームを開放しました。一部の回答については既に先ほどまでの項目で触れましたが、次回以降は【参加者側編】【主催者側編】の2部制で、モルック大会に関する意見集約をまとめていきます。

この記事について
  • 本記事は 老師 様からの寄稿です。
  • モルハブ編集部は 誤字脱字・体裁 のみ調整しています。
  • 記載内容(企画の意図・表現・見解)は寄稿者に帰属します。

著者カード

老師
寄稿者

老師
深夜徘徊系モルッカー

関西を中心に各地で活動するモルックプレイヤーの1人。47都道府県での大会出場を目標に細々と遠征。

  • 活動拠点関西圏
  • 好きな食べ物お茶漬け、出汁
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この記事を書いた人

モルック情報サイト「モルハブ」を運営。
情報の一元化を目指し、モルックの可能性を追求。
モルックの魅力を伝え、競技普及や愛好家のサポートに尽力。
新しいモルック体験を提供し、その未来を描きます。

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